[3.1.音の実体]についてまとめると、次のようになる。
音というのは空気の振動。簡単にいうと次のようなプロセスをへて人間は音を認識する。
それぞれの楽器は音を出す為に空気を振動させる仕組みを持っている。例えば弦楽器ならば弦を 弾いたり、擦ったりすることによって振動させる。そのように弦を振動させることによって、 その周りの空気を振動させ、それが音になって聞こえる。太鼓ならば胴に張られた皮、吹奏楽器ならば リードや唇がその役割をする。
エレクトリック楽器の場合は弦や皮など楽器が音を出す仕組みの元になっているものの動きを 電気信号に変換する仕組みを持っていて、それがスピーカーに伝わり、スピーカーから音が出る。 スピーカーは入力される電気信号に応じて、振動板やコーン紙(スピーカーの真ん中の丸いやつ)を振動させる。 その振動によって空気が振動し、音になって出ると言う仕組み。
声の場合は楽器の弦や皮に相当する役割をするのが、喉にある声帯という部分。 意識的に声帯の筋肉を動かすことにより声帯を振動させ、そのことによって空気を振動させ、口から音となって出る。
発生した音は時間経過と共に変化する。音の発生が止まれば時間経過と共に小さくなり、やがては消える。 音響担当者の大切な役割のひとつはそのリアルタイムで変化する音を伝えることだ。