この章では音をどうやって伝えたらよいかを考えてみよう。話を単純にする為に、こんな状況を想像してみたい。
「あなたは目隠しをした状態である部屋に連れて行かれた。その部屋にはグランドピアノが置いてあり、
あなたはピアノの近くに立たされ、演奏者はそのピアノの一番低いラの鍵盤を思いっきり叩いた。
もちろん、あなたには何も見えていない。聞こえたのはその時の音だけ。
そしてそのままその部屋を出て、その音を全く聞いていなかった人にどんな音だったかを伝えなければならない。
録音なんて出来る状態じゃない。あなたの耳と記憶力と表現力だけが頼りだ。
さぁ、あなたはどんな表現、どんな言葉でその音を伝えるだろうか。
少し考えてから次のページに進んでみよう。