ステレオの場合スピーカーって通常L側とR側の2つあるよね。そのスピーカーから曲を流すとき、
その曲は通常2つのスピーカーの真ん中から聞こえるよね。これはL側とR側のそれぞれのスピーカーが
同じ音量で鳴っているということ。L側のスピーカーだけ音量を大きくすれば曲全体がL側に
寄ったように聞こえるはず。
そこで問題。例えば機材の故障でどうしてもL側のスピーカーの音量が少しだけR側よりも大きくなってしまうとする。
当然音はL側にずれて聞こえる。だけど修理するお金もない。何とか工夫してきちんと真ん中から再生されるように
ならないだろうか?
答えのひとつは「R側のスピーカーを少し前に出すか、L側のスピーカーを少し後ろに下げればよい。」だ。
前に出したり後ろに下げたりする距離は「音が真ん中から聞こえるまで」だ。
つまり、こういうことだ。人間には耳が2つある。そして2つの耳に入ってくる音により次のような現象が起こる。
また、その音のイメージのことを音像といい、その音像が上下左右どこに位置するかを定位という。 上の例でL側に音が寄っている状態は、「音像全体が左に定位している。」という言い方をする。そして、定位という言葉は、音像全体の中で 「ボーカルが真ん中に定位している」とか、「ギターが左に定位している」とか、「バスドラは普通一番下に定位するようするもんだ」とか、 「ピアノははじめ奥の方に定位させておいて、ソロになったら一番前にだしてね」とか、いうふうに音の位置的なイメージを 表現するときに使われる。
Atsushi Hirai; 2006-01-01 open; 2006-01-01 update Mail to