夏と冬ではなんとなく音の聞こえ方が違うと感じたことはあるだろうか? 感じたことのあるあなたは 音に対して敏感でいいセンスをもっているといえるだろう。実際に変わるのだ。 気温の差が大きければ大きいほど、音の変化も大きくなる。何故だろうか? 音速という言葉を聞いたことあるかな? 音の速さ、すなわち、音が伝わるスピードのことだ。 そのスピードは空気の温度(気温)によって変化するのだ。音速は気温が高くなるほど速くなる。 ということは、音が鳴ってからわたしたちの耳に届くまでの時間がわずかに変わるために、 違うような感じに聞こえるというわけ。また、耳の中の鼓膜だって外気と接してるわけだから、 気温によって筋肉の動きが変わってくるかもしれない(かもだよかも)。 ちなみに、音速は以下の式で計算できる。興味のある人はやってみてね。
音速(m/秒)=331.5+0.6×気温(℃)
また、音の聞こえ方は湿度によって変わってくる場合もある。木製キャビネットでウーハーがコーン紙 でできたスピーカーから音を出している時に一番変化が大きいかもしれない。理由は、木や紙というのは 元々湿気を含みやすい材質だからだ。湿気を含むと材質が柔らかくなる。コーン紙はスピーカーに 入力される信号の大小によって前後に動く。その結果音がでる仕組みになっている。そのコーン紙が 柔らかくなるということは、動きが鈍くなるということで、信号に対する反応が悪くなる。その結果、 湿気を含まないときと比べると音は当然変わってくる。また、木が湿気を含んで柔らかくなると、 音が当たった時の吸収・反射の具合が変わってくるために、音が変わってくるだろう。これは部屋の壁が 木製の場合にも言えることだ。
気温による差も、湿度による差も微妙な差なんだけどね。
Atsushi Hirai; 2006-01-01 open; 2006-01-01 update Mail to