4.音を大きくする
4.1.空間の大きさを制限する
まずは、音を大きくするってことはどういうことかを考えてみる。
ちょっとした実験をしてみてほしい。できれば実際にやってほしいんだけど、無理なら想像力を最大限に働かせて思い描いてね。
- a.ラジカセでも、単なるラジオでも、ポータブルプレーヤーでも何でもいいけど、スピーカーで再生できるものを用意する。
- b.街中、公園、山、海、とにかく屋外に持ち出して1mくらい離れて適度な音量(自分が気持ちよく聞ける音量)で再生する。
(できればなるべくガヤガヤしたところがいいんだけど、周りに迷惑にならないようにね)
- c.その時のボリュームの位置を覚えておく。
- d.ホールや体育館など比較的大きめの場所、家の居間程度の小さめの場所、お風呂場などの狭い場所、止まっている車の中、
走っている車の中(窓を閉めて、窓を開けて)。こういった感じで場所を色々変えて、c.同じボリュームの位置で再生する。
さて、場所を変えて聞いた時にどんなふうに感じただろうか? スピーカーから出ている音量は同じはずなのに、
場所によって大き過ぎると感じたり、小さ過ぎると感じたりしなかっただろうか?
これは音が鳴っている空間の大きさを変えた時にどう聞こえるかという実験だ。空間の大きさ、更に言えばその空間での
音の響き方によって、適切な音量が違ってくるということを感じてもらえたら、この実験は成功なんだけどなぁ。どうだろうか?
つまり、音を大きくする方法のひとつに空間の大きさを制限する(小さくする)という方法もあるということなんだ。
Atsushi Hirai; 2006-01-01 open; 2006-01-01 update
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