さて、ここからいよいよPAについての話だ。
目の前にあまりに伝えたい人が大勢いて、後ろの人に伝わるように話すには声を張り上げなきゃならない。
その時のわずかな時間ならば、それで事足りるかもしれないけど、長続きはしない。
無理すれば声はつぶれ、ヘトヘトになってしまう。
また、たとえ目の前にいる人数が少なくても、バックバンドの音が大きいため、
肉声ではバックの音に負けてしまって、音楽としてのバランスが取れない。なんていうときにPAの出番となる。
これが機材を使ったPAのはじまりだ。もともとは声を大きくするというところからPAの歴史は始まったのだ。
[2.音を扱う機材]の中で、音響機材はすべて電気製品だという話をしたのを覚えているかな?
PAでは当然その音響機材を使う。ということは電気の力を借りて音を大きくするということだ。
でも音って電気じゃないよね。そう空気の振動だ。ということは、PAというシステム全体のどこかで
音を電気にする仕組みがあるってこと。そうじゃないと電気製品の中で音を処理するってことができないよね。
そしてもうひとつ、わたしたちの耳はその機械の中で処理された電気を直接聞くことはできない。
ということは、PAシステムの中で電気を音にする仕組みもあるってことだ。
整理すると、PAシステムというのは大きく分けて3つの部分に分けられる。
じゃぁ次は、そのPAシステムの基本を実現するためにはどんな機材が必要なのかをみてみよう。
Atsushi Hirai; 2006-01-01 open; 2006-01-01 update Mail to