さぁ、これで最後の接続だ。パワーアンプとスピーカーをつなごう。まずはスピーカーからだ。
まずは、スピーカーを配置しよう。ミキサーが置いてある位置を中心に考える。あなたがミキサーを
操作する位置に立っているとして、前方左側にひとつ、前方右側にひとつ。だいたいコンサートなんかで
ミキサーが客席中央にあって、ステージ両側にスピーカーがあるというようなイメージでいい。
以降、前方左側に置いたスピーカーをL側スピーカー、前方右側に置いたスピーカーをR側スピーカーと
呼ぶことにする。あまり位置や向きにこだわらなくてもいいけど、今回選んだスピーカーケーブルが
10mなので、それも考えて配置してね。
スピーカーの配置が終わったら、次はパワーアンプだ。
パワーアンプのバックパネルの右側を見てほしい。今まで見てきたコネクトとはちょっと違う、
赤黒のコネクタがある。CH A 、CH B それぞれに赤(+)、黒(-)がある。これは
パワーアンプ特有のコネクタで、バインディングポストと呼ばれるものだ。音響機材としては
パワーアンプ特有のコネクタだが、一般的にいろんな測定器類の接続に使われている。まずは、4つの
赤黒のツマミがきちんと締まっているかどうか確認して、緩んでいれば締めてほしい。あまりきつく
閉める必要はないが、ツマミが回り切るまでだ。
このパワーアンプとスピーカーをつなぐケーブルは、今までのマイクケーブルとは違うスピーカーケーブル
と言われるものである。ケーブルの太さも違うし、ケーブルの中の構造も違う。そして、ケーブル先端の
コネクタも違っているのが分かるよね。円筒形のコネクタはスピコン(スピーカーコンセント)といって
最近よく使われるようになったスピーカー専用のコネクタ。もう一方の角が2本出てるみたいな形の
コネクタはバナナと呼ばれるコネクタ。バインディングポストタイプのコネクタに差し込んで使う。
最初はパワーアンプの CH A とL側スピーカーをつなげよう。まず、スピーカーケーブルを1本
手にとって、バナナコネクタをパワーアンプの CH A に差し込む。この時注意してほしいのが
赤黒の違い、すなわち(+)(-)の違いだ。バナナプラグをよく見てほしい。もし、プラグに(+)(-)の
表記があれば、(+)は(+)同士、(-)は(-)同士になるように差し込む。(+)(-)の表記がない場合は
ケーブルの色を見てほしい。パワーアンプのコネクタの色と同じ赤と黒のケーブルだったら、
赤は赤同士、黒は黒同士になるように差し込む。また、ケーブルの色がどちらか白だったら、
色が付いている方が CH A の赤、白い方が CH A の黒になるように差し込む。
次にスピコンをL側スピーカーに差し込む。これはキャノンコネクタのときと同じで、
ロックがかかるまでしっかりと差し込む。
以上でパワーアンプの CH A とL側スピーカーがつながったことになる。同じように
CH B とR側スピーカーもつなげよう。繰り返して言うけどバナナプラグのつなぎ方には
注意してね。L側とR側でつなぎ方が逆になっていたりすると、スピーカーから出た音が
思いっ切り変になったり、クリアじゃなかったり、ミキサーでボリューム上げても
思うように上がらなかったり、というような現象が起こるときがあるからね。
これで一通り接続は完了だ。マイクからスピーカーまでつながったことになる。
次はいよいよ電源を入れるぞ。