4.音を大きくする

4.6.音は大きくしたけれど・・・

さて、順調に音が出てここまでたどり着いただろうか? 何事もなく順調に来た人は おそらくこういった機材、電気製品の扱いに慣れている人か、今までに何らかの経験が ある人だろうと思う。

実際に音を出した部屋はどのくらいの広さだっただろうか? 今回揃えたくらいの機材で試すとしたら、 色々な事情はあろうが、少なくとも100人くらい座って収容できるくらいの広さのところでやってほしいのだ。 そして出した音を聞いた感想を聞かせてもらってから、次に進みたいというのが正直なところだ。

実際に音を出してみて、[4.5.9.音が出るぞ]でも少し触れたが、ハウリングというものを経験した人も 少なくないのではないだろうか? そこまでいかなくとも、少しずつ音を大きくしていった時に、音質的には 満足できるものだったろうか? 本当に自分で始めて音を出したという人は、もしかしたらそこまで確認する余裕は なかったかもしれないね。そういうひとはできればもう一度やって、確認してほしい。

実は、たとえ、今回使ったマイク1本の音には満足できたとしても、マイクの本数が増えてきたり、色んな楽器が 混ざってくると、ほとんどの場合、今まで見てきたようなレベル調整だけでは、音量的にも音質的にも、 満足できなくなってくるものなのだ。だからこそまだまだ他にも色んな機材があるし、ミキサーにも今回触らなかったような スイッチもいっぱいあるわけだ。

それをどの程度勉強していくかは、どの程度の音量・音質がほしいかによる。個人でやっているのなら、 自分どの程度の音量・音質を求めているのか。音響担当者を誰かから任されたり依頼されたりしているなら、 その依頼主がどの程度の音量・音質をあなたに求めているのか。ということだ。

もし、実際に音を出してみて自分で聞いてみて、あるいは依頼主に聞いてもらって、 「このくらいの音量・音質で別に変だとも思わないし、満足だよ」となれば、とりあえず、 これ以上のことは覚えなくてもよいことになる。今までやった手順を繰り返しやって、 覚えて、熟練していってもらえばよい。

また、もうこれ以上のことなんて頭に入らないよー。という人もいるかもしれない。 人には向き不向きというものがあるからね。そういう人は無理をしないで、必要に応じて プロの業者に頼む方がいい。そのためにプロの業者がいるんだからね。

それじゃぁ、もう少し勉強したい人は次に進んでみようか。次は、何故音を大きくすると生の音と違って 聞こえてしまうのか? その調整方法は? そのあたりを勉強していく。音響の世界は まだまだ広いぞ。

Atsushi Hirai; 2006-01-01 open; 2006-01-01 update Mail to