5.大きくすると音が変わる?

5.6.GEQ調整方法

5.6.4.スペアナを使って調整

これはここで書こうかどうか迷ったんだけど、一応紹介だけしておくことにする。 スペアナっていうのはスペクトラムアナライザーの略で、音の周波数分析を行なう測定器のことだ。 何を測定するかというと、周波数帯域ごとの音の強さだ。一般的に最近見かけるのは カーオーディオとか、iTunesとかMediaPlayer、RealPlayerなどのパソコン用 オーディオ再生ソフト。横軸が音の高さ(周波数)、縦軸が音量レベルになっていて、 曲を再生すると、それぞれの音の高さのレベルがピコピコと上下に動くやつのことだ。 どのくらい細かく周波数帯域を分割して表示するかは、それぞれのソフトや測定器の機能による。

パソコンで使うのであれば「SpectramAnalyzer」というのがフリーソフトでお勧め。あとは、本格的な測定用ソフトとして** シリーズなんかがある。どの程度の測定機能があるかにより、値段は様々。今回紹介するような用途では一番安価な もので十分使える。あとは携帯用の小型測定器として、PAA3というのがPhonicという会社から出ている。 この手の測定器としては値段はとてもリーズナブル。

んで、それがなんの役に立つかってことだけど。今まで説明した方法だと、ハウリングポイントといっても、 それが周波数でいったら実際に何Hzなのか、はじめのうちは見当もつかないかもしれない。その 手助けを測定器にしてもらおうというわけ。簡単なのはミキサーのメイン出力を分岐させるか、LRのどちらか 片方をパソコンなり測定器なりに入力して、測定する方法。ハウリングするということは、 その周波数帯域の音量だけが極端に大きくなるということなので、スペアナで見ると、その帯域だけ飛び抜けて 大きく表示されるので、それが何Hzなのか数字でピタリとわかるというわけ。

その他にもノイズ信号を全帯域で均一なレベルで発生させ、それを機材に入力して、 その機材の周波数特性を調べるとか、それをスピーカーから出して、測定用マイクで拾って 測定すると、部屋の響きも含めたPAシステム全体の周波数特性を調べるとか、いろいろな使い方がある。 市販のCDなんかを再生させてスペアナで測定するだけでも面白いよ。今まで聞くことでしか把握できなかった音が 客観的に視覚的に見えるので、今までとは一味違った聞き方ができるかもしれない。

Atsushi Hirai; 2006-01-01 open; 2006-01-01 update Mail to