マイクの役割はただひとつ。「音声を電気信号に変換する」これに尽きる。何で電気信号なんてものに
わざわざ変換するかというと、多くの人に伝えるために音を大きくしたり、多くの人に伝えるために
テープやCDなどの何らかの媒体に記録するために必要だからだ。音声を電気信号に(マイク)、電気信号を
音声に(スピーカ)変換することなしに音響というお仕事は成り立たないのだ。それだけその役割は重要
だということだ。
話題休閑
世の中には自然なハーモニーというものがある。肉声だけで構成されたアカペラと
呼ばれるハーモニーや、オーケストラに代表されるような生楽器だけのハーモニー、様々な鳥の声が奏でるハーモニー
もあるし、砂浜に押し寄せてくる波の音と楽しそうな子供たちの声のハーモニーなんてのもあるだろう。
PAやレコーディングなど音響のお仕事というのは「音となったものごとを伝える」ということが主な勤めとなる。
その過程でPAならば音を大きくしたり、レコーディングならば何らかの媒体に記録するといった作業が生じる。
個人的には肉声や生の楽器の音などに限っては、伝えたい人が伝えたい人に直接伝えるというのが
最もいい方法だと思っている。音響というフィルタを通すことにより、意図するしないに係わらず、必ず
歪められるからだ。しかしながら、元の要素が少なからずスポイルされたとしても、多くの人に
聞いてもらいたい、伝えたいという情熱が音響というものを発展させてきた。
僕自身音響というものは必要悪だと思っている。音響なんてものに首を突っ込んでいながら、
アンチ音響的な考えを持っているのだ。このことはマスメディア全体に言えることなのかもしれない。
真実は何か。本当に伝えたいことは何なのか。本当に伝えたい音は、言葉は何なのか。
それを仲介する者として、いつも問い続けていきたい事柄だ。