マイクの形にはどのようなものがあるだろうか。通常カラオケなどで使われるようなボーカルマイクは 手に持って使うことを前提として作られているハンドヘルド形のマイクだ。それ以外にも形によって以下のように分類できる。
ハンドヘルド型
いわゆるハンドマイクと呼ばれているもの。ライブなどで手に持って使うことを前提として作られているため、
他のマイクと比べると頑丈に出来ている。定番はやはり SHURE の SM58 でしょう。1966年発売開始以来
いまだにベストセラーだ。この手のマイクが1本あればかなりオールマイティに使える。
ラベリア型
ラベリア型の代表はタイピンマイク。通称ピンマイクとも呼ばれる。クリップなどでネクタイや衣服など
胸元に取り付けて使うマイクだ。最近は更に小型で頭の髪の毛の間に仕込んだり、マイク全体が肌色で
頬の辺りに仕込んだりするようなタイプもあり、演劇などでよく使われている。このような用途の場合、
動きが激しいこともあり、大抵はワイヤレスユニットと組み合わせて使用される。ハンズフリーなマイクだ。
ヘッドセット型
これもラベリア型同様ハンズフリーだ。ラベリア型と比べると装着した時に目立つが、マイクヘッドが口元に近い分音声は格段に拾いやすくなる。
そのため、バンド演奏の中にあってもボーカルマイクとしても使える。テレビのカメラマンが連絡用につけている業務用インカムもこのタイプだし、
電話オペレータや飲食店の接客係などもこのタイプのマイクをよくつかっている。かなり広範囲に使われているマイクだ。
卓上スタンド型
マイクロホン本体がフレキシブル・パイプなどでテーブルスタンドや演台につながれて、一体になっているものをいう。
講演やスピーチ用だな。大抵はワイヤード(ワイヤレスじゃない)ので、ワイヤレスのラベリア型を使うよりも、価格、音質面で
メリットがある。しかし、講演者やスピーカーがマイクの前から動けないというデメリットもある。どちらを使うかは
講演者のスタイルや価格見合いになる。
バウンダリー型,PZM型
見た目にもちょっと特殊なマイク。床や机の上や壁など音が反射する面に置いたり貼り付けたりして使うマイク。部屋の中には必ず
残響というものがあって、音の明瞭度を下げているという話は前にしたよね。ステージ上に立っている人が
マイクで自分の声を収音する状況を想像してみよう。ステージ床面から口元までの距離が1.5mだとする。
マイクを口元に置けば、直接音はほぼ時間差なしでマイクに入るが、床から跳ね返ってくる音は1.5m+1.5m=3m分の
時間差でマイクに入ってくる。この状態だと、収音される音は残響音の影響をもろに受けることになる。
直接音と反射音の間に3m分の時間差があることになる。収録されたものを聞くと、直接音が聞こえた後、3m分の
時間差を置いて反射音が聞こえるはずだ。ところが、マイクを床面に置いたらどうだろうか、
直接音がマイクに入るまでに1.5m分の時間がかかる。一方反射音がマイクに入るまでにはほとんど時間は
かからない。つまり、直接音と反射音の間には時間差がないことになる。つまり、収録された音を聞いた時に
前のような時間差がないということだ。この原理を応用して作られたのがバウンダリー型のマイクだ。要は
響きの多い場所でも比較的明瞭度が高い音を収音することが出来るってわけ。会議の録音用に机の上に置いて
使われたり、演劇などで舞台上に何個か置いておいて収録したりするのに使われる。また、ピアノのふたの
内側に貼り付けてピアノの音を収音したりするのにも使われる。